沖縄の税務調査結果(所得税)が公表されました
沖縄県那覇市の税理士、渡嘉敷です。
沖縄国税事務所が10月31日に2015年度の個人事業者などの税務調査(所得税・消費税)の結果を公表し、新聞に内容が掲載されていました。
個人の自営業者の方にはとても興味深い内容だと思うので詳しく見てみましょう。
申告漏れ総額
6,746,000,000円
事業者の「所得金額」・・・要は「利益・儲け」ベースの申告漏れの額です。
また、この金額には土地や株の譲渡益も含まれていて、その額は2,167,000,000円となっています。
追徴税額(加算税含む)
872,000,000円(所得税)
429,000,000円(消費税)
税額ベースでの金額になります。加算税を含むということなので、無申告加算税、過少申告加算税、重加算税を含んだ金額になります。
業種別ランキング(1件当たりの申告漏れ金額)
1位・・・土木工事(29,250,000円/件)
2位・・・施設園芸農業(20,330,000円/件)
3位・・・西洋料理(18,020,000円/件)
普通、調査は5年〜7年前の申告まで遡って実施されるので5年と仮定しても1年あたり3,600,000円〜5,850,000円の申告漏れがあったということになります。
2位の施設園芸農業というのはビニールハウスなどの施設で行われる農業のことで、付加価値の高い野菜や果物を作っている農家ですね。農業でお金持ちになる人もたくさんいるということが分かります。
実地調査件数
個人事業者の皆さんが一番気になる「実地調査」ですが、376件(無申告者37件含む)だったそうです。
この件数、どうでしょう?少ないように感じる方もいらっしゃるでしょう。
「個人事業者って何十万人もいるはずさ〜。年間400件も調査しないなら、自分のとこには来ないはずよ〜」と考えますか?
税務署は無作為に調査対象を抽出している訳ではありません。調査官が無予告でやってくる事もあります。
枕を高くして眠れるように適正申告しましょうね。