医療費控除の改正で節税できるかも(セルフメディケーション税制)
沖縄県那覇市の税理士、渡嘉敷です。
医療費控除ってご存知ですか?
知ってる方も多いと思いますが、年間10万円を超える医療費支払いがないと受けられないので、健康な生活を送っている方には関係ないと思われている所得控除です。
しかし、来年からはちょっと気を付けましょう。節税できるかもしれません。
租税特別措置法第41条の17の2
所得税法等の一部を改正する法律(平成28年法律第15号)
セルフメディケーション税制とは
セルフメディケーション税制とは、一定の条件を満たす人が特定のお薬(スイッチOTC医薬品)を年間12,000円を超えて購入したときは、その超える部分の金額(上限88,000円)について、その年分の総所得金額等から控除する、というものです。
今まで医療費控除の対象は年間10万円超の医療費支払いをした人でした。しかし、年間に10万円を超える医療費の支払いとなると、大きな病気したときや出産があったときなど一部の場合に限られていたわけですが、今回の改正で、この10万円という敷居が大きく下がります。
薬局に売ってる市販のお薬で節税できるということになります。
ただし、従来の医療費控除と併用はできません。
セルフメディケーション税制はいつから?
平成29年1月1日から購入するお薬が対象になります。
セルフメディケーション税制の条件は?
- 健康の維持増進及び疾病の予防への取組として一 定の取組(健康診断など)を行う個人
- 平成29年1月1日から平成33年12月31日までの間
- 自己又は自己と生計を一に する親族等に係る一定のスイッチOTC医薬品を購入
スイッチOTC医薬品とは?
▼ここに成分のリンクがありますが、これだけでは素人にはわかりにくいですね。
スイッチOTC医薬品有効成分リスト
▼お薬の製品ごとのリストがこちらです。
セルフメディケーション税制対象医薬品 品目一覧(全体版)
スポーツ系の人に人気のインドメタシンのお薬や、私が風邪をひいたときの定番であるジキニンもリストに入ってます。
まとめ
今までの医療費控除は、病気になった人のための措置でした。
セルフメディケーション税制は、健康に気を付けている人のための措置といえるでしょう。平成29年からは薬局でお薬を購入したら、領収証を大切に保管しておきましょう。