フィンテックで会計の自動化はどこまで進化しているか?
沖縄県那覇市の税理士、渡嘉敷です。
先日、フィンテック関係の研修に参加して、現在の技術がどれくらい進んでいるかを再確認してきました。
レジから打ち出されるレシートなら、かなりの精度で読み取りができるところまで来ているようです。
ということで、再度コンピュータの自動仕訳を試してみることにします。
自動仕訳のテスト
前回は手書きの領収書でしたが、今回はコンビニでもらったレシートを使うことにします。
今回はふたつのシステムを比較してみます。ひとつはお馴染みの「freee」
もうひとつは、ミロク情報サービスという会社が始めたマネトラ(無料版)です。
▼まずはfreee。
取引日・・・OK
勘定科目・・・NG
金額・・・OK
取引先・・・NG
という結果でした。まぁ、勘定科目については人間でも「うむ?」と思う内容(缶チューハイとジュース)ですので無視します。
▼続いてマネトラ
取引日・・・OK
勘定科目・・・なし
金額・・・OK
取引先・・・なし
その他・・・品目の詳細も読み込む
という結果でした。
こちらも取引日や金額は正確に読み取っています。さらに電話番号も読み取っているので、電話番号から取引先を検索して表示するという仕組みを考えているようです。
また、商品の明細まで読み取ってくれます。ちょっと間違いはありますが「まぁ、いいだろう」というレベルです。
ふたつのシステムの違い
freeは自動で読み取り→仕訳→記帳までコンピュータでやってしまうことを目標にしていますが、マネトラは人間が勘定科目を判断するという仕組みで開発しているようで、その辺は違いがあります。
マネトラは無料ですが、有料版のフリビズというアプリもあって、こちらは仕訳をCSVデータで出力して会計ソフトに取り込む事ができるようです。
どちらもレシートならほとんど読み取ってしまっているというところが凄いですね。読み込んだ文字が何を意味するか?という点を理解させることができれば実務でも使えるようになるのではないでしょうか。
自動仕訳の今後
現在のレベルでも、領収書やレシートをスマホで撮影してコンピュータで仮仕訳させ、人間が補正するということで業務の効率化をすることはできそうです。
記帳代行専門の会社では、過去の仕訳データをコンピュータに教えて仮仕訳の精度をアップさせる技術も実用化しているとか。
会計入力作業 = 人海戦術 というのは既に過去のものになっているのは確かなようです。
税理士の世界では、お客様自身で記帳することを「自計」と言って推進していますが、将来は「自計」から「自動」に移行していくかもしれません。